ジャムとマーマレードの違いは何？どうして呼び方が違うの？

いちごはいちごジャム、りんごもりんごジャム、ぶどうもぶどうジャム、ブルーベリーだってブルーベリージャムですよね。

だけど、何故かオレンジだけオレンジジャムとはいかずに、マーマレードです。

どうして、オレンジだけ呼び名が違うの？とあなたは疑問に思ったことはありませんか？

スーパーなどではジャムと同じ容器で、同じ場所に陳列して売られているのにどうして呼び名が違うのでしょう？

味だってジャムとあまり変わらないのに・・

もしかして、マーマレードだけジャムとは全く別なものなの？

ジャムとはまた作り方が違うの？はたまた用途が違うの？

マーマレードへの疑問は深まるばかりですね！今回はそんな「ジャム」と「マーマレードの違い」について、詳しくご紹介していきたいと思います！

この記事を流し読み

ジャムとマーマレードの違いは製造方法？

ジャムとマーマレードの違いで誤解されやすいのが「製造方法の違い」なのですが、製造方法は違いません！

ジャムの作り方は果物や野菜に糖類を加えて煮詰め、果実や野菜に含まれるペクチンという成分のゼリー化する作用を利用して、とろっとした食感まで煮詰めて保存できるようにするのですが、マーマレードも製造方法は全く一緒です。

製造方法が同じなら、何が違うのでしょう？

マーマレードは初めに果実と皮をわけ、果実から果汁を絞り、皮と一緒に煮詰めて糖類を入れて煮立たせ、ペクチンの作用でとろっとなるまで煮込みます。

他の果実を使ったジャムと違って、実と皮に分ける過程が違います。

そして、もう1つのポイントが果物の種類。

皮と実を分けて、果汁を絞ってという作業をするのは、柑橘類だけなのです。

ですからマーマレードはオレンジだけでなく、温州みかんや甘夏などでも作られ、販売されています。

ジャムとマーマレードで違うのは「使う果物が柑橘類限定」という事と、作る時に「皮と実を分けて果汁を絞るひと手間がある」ってことだけですね。

少ししか違わないなら、もう「オレンジジャム」でいいのでは？と思ってしまいますよね。

なぜ呼び方が違うのでしょう？

名前の理由を詳しく調べると、マーマレードが日本に入ってきた頃にさかのぼるお話になってしまうのですが、これも諸説あるのです。

その1つがポルトガル語で「マルメラーダマルメロ」というマーマレードの原型とも言われている柑橘の砂糖漬けがあり、それが日本に入ってきて「マーマレード」と呼ばれるようになったという説です。

また、スペインでとても苦い柑橘類を大量に買てしまって後悔していた人がその苦い柑橘で砂糖漬けを作って売ったら大繁盛して、息子のメアー君を「Ｍａｉｒ,Ｍａ,ｌａｄ！」「メアー、私の息子よ！（手伝ってちょうだい）」と呼んだことが由来なんていう説もあったりします。

どれが正しいとは言い切れないものばかりなのですが、日本に入ってきた頃からジャムとは既に呼び名が違っていたようです。

日本で製造されるようになってから、JAS規格という食品の規格で以下の規格をクリアしたものが「マーマレード」という位置づけになりました。

マーマレードという名前ではありますが、柑橘類を加工して作る「ジャム」とされていますから、「ジャムの仲間」であることは間違いなさそうです。

折角ジャムとは違う呼び名なのですから、もっとジャムとは違った点がないか探してみました！

使う果物や、製造の過程がちょっと違うだけで全く名前の違うマーマレード。

でも、マーマレードにはジャムとちがった点がほかにもありました！

柑橘系のさわやかな甘みが、肉料理を照り焼きなどの甘い味付けにする際に爽やかな甘さに仕上げることができるため、マーマレードを使った肉料理のレシピも多く出ています。

マーマレードは柑橘の果皮をまるごと使用していますので、おいしく繊維を摂ることができます。

他のジャムでは果実を煮詰めて繊維質は崩れてしまっているため、マーマレードほどの繊維を食事でとることは出来ません。

「ジャム」と「マーマレード」同じ仲間なのですが、少しだけ違いましたね。

ジャムは柑橘以外の果物そのものを糖類で煮詰める、マーマレードは柑橘類を皮と汁にわけて、糖類で一緒に煮詰める。簡単なのでぜひ覚えておいてくださいね！

ちなみに外国では日本ほど食品の規格などが厳しくないそうで、どちらもジャムと呼ぶ国もあるそうですよ。

お料理に使うこともできるマーマレード、是非沢山活用してみてください！