6月に入ると、店頭でも販売されるさくらんぼ。艶やかない色と甘酸っぱさで子供にも人気の果物ですよね。
とても上品で鮮やかな赤い色とツヤから「初夏のルビー」とも言われています。さくらんぼと言えば、山形産の「佐藤錦」が有名ですが、最近では、「紅秀峰(べにしゅうほう)」などの新しい品種の人気商品や様々な品種を見かけるようになりました。
しかし、さくらんぼは、旬の時期にしか食べられない貴重な果物です。
さくらんぼが手に入ったら美味しく食べたいですよね。
そこで、さくらんぼを食べる前の洗い方や種を食べても大丈夫なのか、さくらんぼの皮、農薬の除去方法についてなど、さくらんぼに関する情報と安全においしく食べる方法をご紹介いたします!
さくらんぼの食べ方
さくらんぼの食べ方を意識したことありますか?
皮を剥いて食べるか、そのまま食べるか?おそらく、その大きさや形からそのまま食べる方が多いのではないでしょうか。
さくらんぼは、皮も柔らかく苦味もありません。
果肉も柔らかいので皮ごと食べる方法が適しています。
果肉には種が入っていますが、「シアン化合物(アミグダリン)」という有害物質が含まれているため、消化器官で分解されると微量の青酸を発生するので、控えたほうが良いそうです。
体調によっては、噛み砕いて種を食べることを繰り返すと腹痛を伴うこともありますので気をつけてくださいね。
※シアン化合物を含む果物の種・・・ さくらんぼ、びわ、梅、桃、すももなどのバラ科植物の種
さくらんぼの皮は、消化に悪い!?
さくらんぼは、皮ごと食べる果物ではありますが、皮は、果肉に比べると消化されにくいので、一度にたくさん食べ過ぎると消化不良を起こすことがあります。
また、農薬を使用しているので残留農薬も気になります。
そのため、小さいお子さんに食べさせる時には注意が必要です。
離乳食を始めたばかりの赤ちゃん、1歳前後のお子さんにさくらんぼを与えることは可能ですが、まだ、消化器官が未熟なので、皮を剥いてから加熱したり、果汁を薄めるなどしてあげると安心です。
また、さくらんぼはアレルギーを引き起こす可能性もあるので初めて与える時は、慎重にあげましょう。
さくらんぼに含まれる「ソルビトール(ソルビット)」という糖アルコールの一種である成分が含まれているため、適量だと便秘の改善に良いと言われておりますが、食べ過ぎると腹痛や軟便の原因になることがあります。
また、フリスクやキシリトールの甘味料として添加されていて、キシリトールのパッケージに「一度に多く食べると、体質などによりお腹がゆるくなる場合があります」と書いてあるのはそのためです。
糖アルコールは、小腸で、消化・吸収をされにくいため、下痢や消化機能の低下を招くので、大人の場合もさくらんぼを、一度にたくさん食べることはあまりおすすめできません。
さくらんぼの皮のむき方
さくらんぼは、皮と果肉を分けるのがむずかしく、湯むきにも向きません。
そのため、一度冷凍するとキレイに向くことができます。
しかし、冷凍前のさくらんぼと食感が変わってしまいますので、食感とフレッシュの美味しさを味わいたい場合は、包丁で丁寧に削ぐか、スプーンでくり抜くなどしてください。
さくらんぼと農薬
さくらんぼは、とてもデリケートな果物で、害虫被害も受けやすいため無農薬で栽培することは非常に難しく、国内産のものでも、多く農薬を使用していると言われています。
輸入物はさらにポストハーベストの農薬を使用しているそうなので残留農薬には気をつけたいところです。
※ポストハーベスト農薬・・・収穫後に使用する農薬(殺菌剤・防カビ剤)。日本では使用を禁止されています。
使用される農薬の種類
- 殺虫剤:果実や葉っぱなどから害虫を守るため
- 殺菌剤:果物の木が病気になるのを予防するため
- 除草剤:雑草などの発育を抑えるため
もちろん、農家さんの努力により減農薬、無農薬、有機栽培に成功しているさくらんぼもあります。
しかし、多くのさくらんぼは農薬を使用しているため、食べる前には必ず、しっかりと洗い流すことが大切です。
心配な残留農薬も食べる前のひと手間で減らすことができます。
残留農薬を落とす方法
国産のさくらんぼも輸入物のチェリーも同じ方法でしっかりと水洗いをしていきます。残留農薬は、表皮まで取り除くことができます。
- ボウルに水を流し入れながら、10分ほど浸しておく。
- 振り洗い5回くらいする。
最後に
さくらんぼは、一度にたくさん食べることは、あまり残留農薬やソルビトールなどの成分からするとおすすめできませんが、まったく食べないほうがいいというわけではありません。
旬の時期にしか食べられない季節感を味わえる貴重な美味しい果物です。
さくらんぼは、高価なので一度に大量に食べるという方は、少ないかと思いますが、くれぐれも食べ過ぎに注意して、しっかりと水洗いをした上で、安全においしい旬のさくらんぼを味わってくださいね。