焼肉大好きでよく焼肉屋には行くけれど、いつも定番のメニューを注文してしまい、ホルモンも時々は食べるけど、種類がたくさんあって、名前を聞くだけではイマイチどこの部位かも美味しいのかもわからないし、結局、食べずじまいで・・・ということはありませんか?
しかし、肉の名前や部位、豆知識を蓄えた上で食べるのも、いつもと違った角度から焼肉を楽しむことができますよ。
また、一緒に行った仲間や友人にさりげなく説明できたら、ちょっと素敵ですよね。
そこで、今日はホルモンの部位の一つの“シロ”について解説していきます。読み終わったら、これであなたも焼肉通になれるかも!
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シロとは内臓のどこ?
先ずはじめに、ホルモンについて学んでいきましょう。
ホルモンとは、一般的にスーパーなどで売られているものは「小腸」や「大腸」のことを表していますが、焼肉屋さんでは、牛・豚の精肉ではない全ての内臓部分をホルモンとしてメニューを出しているお店が多いです。
違いがわかりにくい“モツ”は、鶏肉を含む、牛・豚・鶏の内蔵の総称のことです。
また、焼いて食べる“ホルモン”、煮込み料理等に“モツ”という使い方をされています。
- ホルモン:焼いて食べる牛、豚の内臓 ※ホルモン焼き等
- モツ:鶏・牛・豚の内臓の(煮込み)料理 ※もつ鍋・モツ煮込み等
ここで、焼肉屋さんで取り扱っている各ホルモンの名称と部位をご紹介します
牛ホルモンの種類
名称 | 部位 |
「タン」 | 舌 |
「カシラ」 | 頬 |
「ショクドウ」 | 食堂部分 |
「ウルテ」 | 気管の軟骨 |
「レバー」 | 肝臓 |
「ハツモト(こりこり)」 | 大動脈の心臓に近い所 |
「シビレ」 | 胸腺 |
「サガリ」 | 横隔膜 |
「ハラミ」 | 横隔膜の外側 |
「ミノ(サンドノミ)」 | 第一胃 |
「マメ」 | 腎臓 |
「ハチノス」 | 第二胃 |
「センマイ」 | 第三胃 |
「ギアラ(赤センマイ)」 | 第四胃 |
「ヒモ(マルチョウ)」 | 小腸 |
「シマチョウ」 | 大腸 |
「コブクロ」 | 子宮 |
豚のホルモンの種類
名称 | 部位 |
「ハツ」 | 心臓 |
「レバー」 | 肝臓 |
「マメ」 | 腎臓 |
「コブクロ」 | 子宮 |
「ガツ」 | 胃袋 |
「ヒモ」 | 小腸 |
「シロ」 | 大腸 |
「テッポウ」 | 直腸 |
「タン」 | 舌 |
「タンシタ」 | 舌の付け根 |
「カシラ」 | こめかみ頬あたり |
「のど軟骨」(ドーナッツ) | のどぼとけ |
「トントロ」 | 首の肉 |
「チチカブ」 | メス豚の乳腺 |
「トンソク」 | 豚の足 |
「ハラミ」 | バラ肉と横隔膜の間 |
※牛・豚共に、もっと細かく分けて表記してある部位もあります。
なかでも、シロは、豚の大腸のことを表しています。しかし、お店によっては、大腸だけでなく小腸も合わせて言うところもあるようです。
別の料理では、ぶつ切りにした「シロコロホルモン」や「豚モツ」という呼ばれ方でも調理されています。
シロの特徴
それでは、豚の大腸である「シロ」の特徴を詳しく説明していきます。
本来、「シロ」は、脂身が詰まったところだけを「シロマル」、脂身がないところを「シロ」と呼ぶそうです。
ただ、お店によっては、どちらも「シロ」として提供している場合もあります。食感も違ってきます。厚木のシロコロホルモンは「シロマル」の方の部位です。
【味と食感】
脂身のない「シロ」は歯ごたえがあり、肉質が固いので、食べてすぐに旨みを感じるというよりは、噛めば噛むほど、旨みと甘味を感じることができる味わい深い部位です。
なかなか噛み切れないので、子供やお年寄りには不向きかもしれません。食感を楽しめる方に好まれる部位です。
脂身のある「シロ(シロマル)」は、弾力があり、ジュワッと脂身の甘味が口に広がるソフトな食感です。どちらとも、くれぐれも飲み込まずしっかり噛んで食べて下さいね。
【栄養】
主な栄養素は、100gあたりのエネルギーが179kcal、タンパク質11.7g、脂質が13.8g、ビタミンKが26μgです。牛カルビが100gあたり517kcal、タンパク質11g、脂質が50g、ビタミンKが16μgであるのと比べると、焼肉で食べられる部位の中では高タンパク低カロリーの部位です。
また、牛・豚肉全体でみてもビタミンKの含有率はナンバーワンです。(※食品成分表調べ)
栄養成分の特徴
- タンパク質:筋肉・心臓や肝臓などの臓器、皮膚、爪、血液などの主成分になり、私たちの体を作る上で大切な栄養素です。また、ホルモンや免疫抗体を作る材料にもなります。
- 脂質:エネルギー効率がよく、細胞膜やホルモンの構成成分となる。ただし、とり過ぎると肥満や生活習慣病につながるので注意が必要です。
- ビタミンK:骨や歯を丈夫にする働きがあり、骨粗鬆症予防につながります。
- 血液凝固と凝固抑制の正反対の働きがある。
「シロ」のおいしい食べ方
石川県では、ホルモンといえば「シロ!」というほど、定番のホルモン部位だそうです。そこで、石川県生まれ金沢育ちの友人に「シロ」の食べ方について聞いてみました!
【シロ】のおすすめ調理方法
- 焼肉
- 煮込み
- 炒め物
友人は、シンプルに塩と胡椒で炒めても美味しいよ!と言っていました。彼女の自宅では、よくシロの塩コショウ炒めを食べていたとのことです。
私は、今まで甘いタレをつけて食べていたので、塩で食べた時はとても新鮮でした。焼肉屋さんで注文したときもタレではなく、塩のみでチャレンジしてみてください!シロの旨みをダイレクトに味わうことができますよ!
ただし、くれぐれもよく噛んでくださいね。
焼肉屋さんでの【シロ】の焼き方
Youtubeでシロ(脂身あり)、シロマル(脂身あり)の焼き方を紹介した動画がありました。
脂が乗っているシロ(シロマル)は皮から焼くことで、脂身から美味しい旨みが逃げないそうです。
また、焼き加減ですが、皮に焦げ目がついて、脂身の色が変化したら食べごろです。
脂身のないシロは、転がしながら焼くとよいそうですね。
どちらも、焼き時間が長くなると固くなるそうです。
動画を参考にしながら、お好きな焼き加減で食べてみてくださいね。
最後に
記事を書いているだけで、美味しいお酒を飲みながら「シロ」が食べたくなってしまいました。
脂の乗ったシロマル、コリコリとして食感がたまらないシロのどちらもお酒の相性抜群であることは間違いなしです。
ホルモンといってもたくさんの部位があり食感や味わいがあるので、ぜひ「シロ」や様々な部位を堪能してみてください。