パリパリ食感とごま油の風味が食欲をそそる「韓国のり」。
日本ではよく小分けのパック入りで販売されており、白いごはんのお供に食べる方も多いのではないでしょうか?
そんな韓国のりですが、日本でよく見かける普通ののりと、どのような違いがあるのでしょうか?
味が付いているかいないかだけの違いかと思いきや、実はもっと大きな違いがあったのです。
今回は、韓国のりと普通ののりの違いについて、その種類や製法、食べ方などに注目してご紹介します。
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韓国のりは普通ののり(日本の焼きのり)とのりの品種が違う!?
のりの歴史は古く、有史以前から食用として用いられていたといわれています。
日本でも、701年に出された「大宝律令」の中で、朝廷に納める物品として約30種類以上の海藻類が挙げられており、その中でものりは高級品として扱われていたということがわかっています。
のりを食べる文化があるといえば、日本や韓国が思いつく方が多いと思います。
しかし、実はのりは世界中で食べられている食材なのです。
私たちが想像する「のり」は黒くて薄い形に成形したもので、海外では「ブラックペーパー」と呼ばれたりします。
以前は海外から見ると「奇妙なもの」として捉えられていたのりも、健康ブームから日本食への関心が高まり、近年では「ブラックペーパー」も食べられるようになってきています。
しかし、海外で一般的なのりの食べ方といえば生のりを調理したもので、肉料理の付け合せなどとして用いられるようです。
そんなのりの世界一の消費量を誇るのは、韓国です。
日本では年間一人あたりの消費量が82枚であるのに対し、韓国では日本の消費量の2倍以上である180枚にも達するそうです。
のりの消費大国である韓国で食べられている「韓国のり」は、実は日本ののりとは品種が異なります。
日本ではスサビノリという品種が多く用いられていますが、韓国ではオニアマノリやマルバアマノリ、ツクシアマノリといった品種が好まれているようです。
焼きのりを加工したら、韓国のりになる!?
韓国のりは、ごま油の風味と程よい塩味が特徴です。
これは、焼きのりに味付けを施しているためですが、この他にも日本ののりとは違った特徴があります。
それは、「穴」が空いているということです。
日本ののりは、一枚の真っ黒なのりに仕上げて販売されています。
のりに穴が空いてしまうとハネ品として扱われ、商品として売り出すことができなくなる場合もあります。
しかし、韓国のりは板状にしたときに穴が大きければ大きいほど高級とされており、日本とは真逆の扱いがされています。
家にある焼きのりを使って、韓国のりを作ってみよう!
韓国のりはスーパーなどで購入して食べる方がほとんどだと思います。
しかし、韓国のりは自宅でも作ることができるのです。
実際に韓国では、各家庭で韓国のりを作り、お弁当などとして持っていく人も多いそうです。
自宅で韓国のりを作るための手順は、次のとおりです。
<材料(のり5枚分)>
- のり:5枚
- ごま油:大さじ1
- 塩:少々
<手順>
- 大きめの皿にのりを重ねておきます。
- ハケやブラシにごま油をふくませ、のり全体に塗り広げます。
- 塩をつまみ、のり全体にふりかけます。
- 一番上に重ねたのりが終わったら一番下に移動させ、次ののりも同様に手順2,3を繰り返します。
- すべてののりの味付けが終わったら、中火で熱したフライパンで焼きます。油を引かず、のりの両面を2回ずつ焼きます。
- パリパリに焼けたら取り出し、好みの大きさにカットします。
以上で韓国のりの完成です。
のりを重ねたまま味付けをしていくことで、のりの裏面にもごま油と塩がつき、各のりの両面に味を付けることができます。
注意点としては、のりを焼くときに強火過ぎることと、長時間に渡って焼かないことです。
のりは薄いため、簡単に焦げてしまいます。
火加減は中火程度にし、のりの色や香りをみながら好みの焼き加減に仕上げてください。
また、一度にたくさん作りすぎると、すぐにのりが湿気ってしまいます。
材料さえあれば簡単に作ることができるため、1~2日で食べ切れる量ずつで作ることがおすすめです。
日本と韓国 のりの食べ方の違い
日本では、日本ののりをお寿司や麺類のトッピングとして食べることが多く、韓国のりであれば白いごはんのお供として食べることがほとんどだと思われます。
しかし、韓国では韓国のりを「キムパプ」と呼ばれる海苔巻きののりとして使います。
見た目は日本の太巻きそっくりですが、酢飯ではなく白米を使い、具材に生魚は使用しません。
代わりに、野菜や卵、キムチ、ツナ、カニカマなどを使用することが多いようです。
韓国のりに味が付いているため、醤油などの調味料をつけずに食べるのが一般的だそうです。
まとめ
韓国のりと日本ののりの違いについてご紹介しました。味が付いているかどうかの違いだけでなく、そもそも使用されるのりの品種が異なり、品質の基準にも大きな違いがありました。
また、日本ではごはんのお供として食べることが多い韓国のりも、地元韓国では海苔巻きに使用されたりします。
韓国のりは自宅でも簡単に作ることができるため、自宅で手作り韓国のりの海苔巻きを作っても楽しそうですね。