丸くて、オレンジ色、そして甘みと酸味がおいしいのが柑橘類。
みかんに代表されるように、日本人は柑橘類が好きな人が多いですよね。
最近では様々な種類が増えて、スーパーなどでも見たことのない柑橘類を目にすることもしばしば。
その中でも、デコポン・ポンカン・タンカンについてその違いをご紹介していきます。
デコポンとは
まず、デコポンについて。
デコポンは、その見た目でも見分けやすいのが特徴です。
へたの部分が、まるででべそのように出っ張っているので、店頭で売られていてもすぐに気づくことが出来ると思います。
そもそもデコポンは、清見とポンカンを交配させて1972年に誕生した柑橘類です。
交配種だということもあまり有名ではないかもしれませんが、正式名称が不知火ということもなかなか知られていないことです。
これは、デコポンがそもそも熊本県で生産されたことにちなんで、そういった名前がつけられています。
もともとは熊本県の生産でしたが、今ではそれ以外に愛媛県や和歌山県、広島県、佐賀県のあわせて5つの県がほとんどの生産量を占めているのです。
デコポンは、高糖度そして低酸味という特徴があるので、糖度が13度以上、クエン酸が1%以下という条件でなければお店に並ぶことはありません。
さらに糖度だけではなく、ジューシーさや柑橘類だけれども皮がむきやすいということから、近年人気が高まっている柑橘類なのです。
ポンカンとは
ポンカンは、交配種ではなくもともとインドから渡ってきた柑橘類です。
インドの西にあるポンという地方から、中国、台湾へと伝わり明治には日本へ渡ってきたのがポンカンです。
産地である、インドのポンという地名と柑橘のカンをとって、ポンカンと名付けられました。
ポンカンは、みかんよりも甘みが強くポンカンにしかない香りも特徴的です。
また、柑橘類の中でも、外の皮は素手でむきやすく、果肉を包む皮も柔らかく食べやすいために子供でも食べやすいことから、多くの世代で人気のある柑橘類です。
みかんよりも果汁は少ないですが、その分味が凝縮されているのを感じることが出来ます。
タンカンとは
デコポンやポンカンと比べると、タンカンはイメージがつきにくい柑橘類のひとつかもしれません。
タンカンは、スイートオレンジとポンカンまたはミカン類から出来た雑種の柑橘類。
日本ではほんのわずか、九州南部と沖縄だけで栽培されていますがほとんどは中国と台湾からの輸入に頼っています。
そのため、日本にわたってきたのはごく最近で、1900年前後ごろに台湾から渡ってきたのが日本でのタンカンの歴史のはじまりです。
食べ頃は2~3月ぐらいで、手で皮がむけないほどではないですが、ポンカンやデコポンに比べるとむきにくいです。
タンカンの最大の特徴は、その糖度です。
数ある柑橘類の中でも糖度はトップクラスなので、食べると甘みが口の中に広がり、それでいて柑橘類特有の酸味も含まれているので、柑橘類の濃厚な味を楽しむことができます。
まとめ
柑橘類は、甘さと酸味が特徴ですが、柑橘類の中でもそれぞれに特徴があります。
デコポンもポンカンもタンカンもそれぞれに異なる美味しさがある柑橘類です。
交配種も雑種も、それぞれ誕生の仕方は違いますが、それぞれの味や皮のちがいなどを楽しんでみるのもおすすめですよ。