ごぼうのあく抜きをする時皆さんはどのくらいしていますか?
実はごぼうのあく抜きは見た目を良くするためにしているだけで、栄養面や風味からするとしなくてもいい工程にあたります。
かといってそのまま使うと黒く変色してしまったり、ほかの食材を黒っぽくしてしまいます。
そこでどのくらいが料理にとってのベストなのかをまとめてみました。
ごぼうの栄養
ごぼうの栄養を見ると8割が水分でビタミン類もあまり含まれていませんが、なんといっても食物繊維の含有量が群を抜きます。
食物繊維には便秘解消はもちろんコレステロールの数値を下げ、血糖値の上昇を抑制する働きがあり生活習慣病で悩まされる現代人にはオススメです。
また、ごぼうを切るとすぐに変色してしまい、水にさらしても水が茶色になってしまいますが、実はこれはあくではなくポリフェノールの一種である”クロロゲン酸”なのです。
クロロゲン酸には抗酸化作用があり老化は酸化からくるものなので老化防止効果、脂肪の貯蓄を抑える効果もあります。
このクロロゲン酸は皮下2~3mmにあり、うまみ成分もこの付近に多く集まって中心部分よりも1.6倍も含まれています。
ごぼうの栄養、うまみが皮に集中していることが分かりましたが、実際調理する場合はどうなのでしょうか?
きんぴらやから揚げなどの場合
ごぼうだけで調理するきんぴらやから揚げなどの場合はあく抜きは不要です。
きんぴらを作る際は醤油で茶色くなりますし、から揚げ等は揚げるとごぼうの表面が見えないのでこのような場合は、泥を取るだけにサッと洗ったり、根っこなどが気になる時は包丁の背の部分で軽く皮を程度で結構です。
この方が香りや風味、栄養も多く美味しく調理できるでしょう。
実際作ってみると泥臭さなどなく、硬さもそこまで違和感がなく、ごぼうの風味があり美味しかったという口コミが多いですよ。
煮物やサラダなどの見目を気にする場合
ごぼうはほかの食材を黒くしてしまうので、煮物などの料理を作る際はあく抜きが必要です。
しかし、さらし過ぎてしまうとごぼうのうまみが逃げてしまうのでボールに水を入れて、ごぼうを入れてから4回から、5回混ぜるぐらいか、さらし過ぎても2~3分で大丈夫です。
また切ったすぐに調理をするようにしましょう。風味がなくなってしまいます。
ごぼうの禁忌
ごぼうを調理する際は中華鍋や今話題の小さなフライパン”スキレット”などの鉄製の鍋で調理するのは避けましょう。
これらを使用するとあく抜きをどんなに行っていても、仰天するほどに黒くなります。
もし、きんぴらを作る際に真っ黒になってしまう場合は鍋が鉄製でないか疑ってみてください。
一口メモ
ごぼうを買う際は全体的にピンっとしていて直径2~3cmのものがベストです。表面がみずみずしく、泥付きごぼうは泥が乾燥し過ぎていないものを選びましょう。
ちなみに一番風味が良いのは泥付きごぼうですよ。