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玉ねぎが辛い理由 秘密はあの成分?

玉ねぎは、様々な料理に利用でき、私たちの食生活に欠かせない野菜です。

また、玉ねぎは生でも加熱しても食べることができ、更に身も皮も栄養価の高い、健康効果も期待できる万能野菜です。

我が家では加熱して食べることが多く、常備していた玉ねぎをスライスして、そのままサラダにして食べようと思った時やピザトーストにトッピングとしてスライスした切りたての玉ねぎを加えたら辛さと後味にびっくりしたことがあります。

みなさんも同じような経験はありませんか?

加熱すると甘くて美味しい玉ねぎなのにどうしてそのままだと辛いのでしょうか。

たまたま辛い玉ねぎだったのか、玉ねぎは全部もともと辛いのか、どうしたら辛くないようにできるのか気になっている方のために毎日の食生活と健康に欠かせない玉ねぎと辛味、栄養の豆知識をご紹介いたします。

たまねぎが辛い原因

玉ねぎに辛味を感じる原因は「アリシン(硫化アリル)」という成分です。

この成分は、にんにくやニラ、ネギなどのネギ類に多く含まれている成分で、切ると独特の匂いがするのもアリシンによるものです。

もともとは、敵から身を守るために野菜に備えられた防衛反応であったために玉ねぎを切ることで香りと辛味を発生します。

玉ねぎを切ると涙が出ることがありますが、それは玉ねぎを切ることで細胞が壊れ、アリシンが発生して気体化し空気中に放出されることで目や鼻に入るからです。

にんにくの香りが強いのも同じ理由からです。そうやって、食べられないように野菜自身の身を自分で守っていたのですね。

日本で一番多く流通している玉ねぎは、「黄たまねぎ」という品種で、皮が薄茶色で丸い形をして、固くしまっています。

また、この黄玉ねぎは、辛味を感じやすいという性質を持っています。

つまり、私たちが普段手に取る玉ねぎは、辛味を感じやすい品種だったのです。

しかし、3~4月に出回る「新玉ねぎ」は、同じ黄玉ねぎでありながら、辛味をあまり感じないのが特徴です。

通常の玉ねぎは保存性を高めるために、収穫後貯蔵庫で保管し、収穫後1月経ってから出荷していますが、新玉ねぎは早めに収穫し、とれたてをそのまま出荷しています。

玉ねぎを乾燥させない分、みずみずしくて食感も柔らかく、辛味を感じないため、生で食べるのにとても適しています。

また、栄養価も変わらないので旬である春頃はぜひ、新玉ねぎを選びましょう。

ポイント

辛味の原因は「生」の玉ねぎだけに含まれる「アリシン」が原因。

日本で流通している黄玉ねぎは、その辛味が強い品種のため、生のままだと辛味を感じる。

新玉ねぎは、同じ黄玉ねぎでも辛味が少ない。

アリシンの栄養効果

玉ねぎの栄養素は、辛味と香り成分である「アリシン」と、薄皮の色素である「ケルセチン」という成分です。

アリシンは、ビタミンB1の吸収を助け、新陳代謝を促進する働きがあるので、疲労回復、食欲不振、不眠、夏バテ効果などが期待できます。

また、血栓予防(血液さらさら)、悪玉コレステロールを減らす効果があります。

空気に触れる断面が増えるほど、アリシンは発生するので、細かく刻めば刻むほどアリシンは多く発生します。

また、アリシンは生の状態で発生し、加熱するとアリシンは、糖度が高い「プロピルメルカプタン」という物質に変化するため甘味が増して、食べやすくなりますが、生のまま食べるほうが、アリシンの栄養価を多く取り入れることができます。

ただ、辛いだけでなく、とても健康効果のある成分なのです。そのため、通常の玉ねぎを生で食べられるよう辛味を上手に減らすことで、栄養を無理することなく取り入れることができます。

アリシンの栄養効果
  • 疲労回復
  • 血栓予防
  • 抗ヒスタミン作用
  • 高血圧予防と改善
  • 殺菌作用

アリシンの栄養成分を上手に取り入れるには

アリシンは、加熱すると「プロピメルカプタン」に変化するため、生で食べることで多くのアリシンを体内に取り入れることができます。

しかし、そのままだと辛味があるので、水にさらして辛味を抜くという方法が今まで取り入れられてきました。

ですが、そうすると栄養素が溶け出してしまうため、せっかくの栄養分を失ってしまい、あまりおすすめはできません。

手早く水洗いをすると流れ出すことを最小限にすることもできますが、辛味が残ります。

実際に効果的なのは、切って15分以上置いておくことです。

空気に触ることで揮発して、辛味がやわらぎ、酵素反応が進み、血液サラサラ効果も高まります。

ポイント

効果的に辛味を取る方法は切ってから15分以上、空気に触れさせると辛味が和らぎ、栄養効果も高まる。

玉ねぎを15分さらすだけで、辛味は消えますが、それでも辛さが気になるという方は、切ったあとにラップをして冷蔵庫でしばらく置くと更に辛味が抑えられます。

私は、アリシンを効率的に摂るために玉ねぎをオリーブオイルや人参、お酢などに混ぜて、バンドブレンダーで攪拌させて「食べるドレッシング」として常備しています。

作ったばかりの時は少し辛味を感じますが、一日寝かせると美味しいドレッシングになっていますよ。

また、南蛮漬けやマリネなどに入れて切ってすぐに加えています。

どちらも少し寝かせて食べる玉ねぎもメイン食材も美味しいですよ。

どうしても、時間がないときやすぐに使いたいときは、スライスした玉ねぎを電子レンジで20秒~30秒くらい味を確かめながら温める。

もしくは、たまねぎのスライスを塩もみしてから水洗いしてみてください。栄養分は減ってしまいますが、辛味を減らすことができます。

ポイント

すぐに辛味を取りたい時は、電子レンジで30秒程温めるか塩もみして水で洗い流す。

ただし、水につけたり、加熱すること栄養分は損なわれるので最小限に抑える。

最後に

玉ねぎは、生のまますぐに使うと辛味が出るため敬遠されがちですが、ちょっとした工夫で生のまま美味しく食べることができ、アリシンの栄養分を逃すことなく摂取することができます。

また、春になると新玉ねぎが出てくるので、生で食べる絶好のチャンスです。

西洋風のサラダだけでなく、わかめと新玉ねぎのポン酢和えもとっても美味しいですよ。

今まで、玉ねぎの辛さに悩まされた方は、ぜひカットしてしばらく置いてみてください。

今まで新玉ねぎを購入したことがない方は、生のまま食べてみて味を比べてみてください。

毎日の生活に玉ねぎを取り入れ、玉ねぎの味を楽しみながら、健康維持に役立ててくださいね。