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牛乳の飲み過ぎで下痢!?それは乳糖不耐かも?

牛乳を飲むといつもゴロゴロしたり、下痢をしてしまうという経験はありませんか?

また、子供の頃は大丈夫だったのに大人になって下痢をするようになった方、お子様が牛乳を飲むと便が柔らかくなるなどの牛乳を飲むことで起きる症状に悩む方もいらっしゃるかと思います。

そこで、牛乳に含まれる「乳糖」が原因で起こる「乳糖不耐」ついて、そのメカニズムやその理由を解説していきます。

乳糖不耐(症)とは

牛乳や乳製品には、「乳糖」という糖質が含まれており、その乳糖を「ラクターゼ」という乳糖分解酵素が分解してくれています。

ラクターゼは、小腸で作られ、「ブドウ糖」と「ガラクトース」の2つの成分に分解され、腸壁から吸収し、血液中に吸収されています。

しかし、ラクターゼの生産が追いつかなくなり不足すると、乳糖を消化吸収できなくなり、そのまま乳糖が残ってしまい大腸に送られてしまうことで下痢などの症状が起きます。

ラクターゼが不足することで起こる下痢や胃腸障害等の不快症状を「乳糖不耐(症)」と呼んでいます。

しかし、これは病気のカテゴリーに分類されるのではなく、その人の体質がそうであるということだそうです。

成人の20%~30%の人に症状がみられ、症状も個人によって様々です。

乳糖不耐とは乳糖分解酵素「ラクターゼ」の欠乏による乳糖の消化不良が原因の不快症状

乳糖不耐症には、生まれもった体質(先天性乳糖不耐症)の方、酵素の働きが弱くなることで、症状が起こる(後天性乳糖不耐症)の方がいます。

赤ちゃんや幼児で乳製品を摂取したときに下痢をしやすい場合、生まれつきラクターゼが少ない可能性があります。

大人になって下痢をしやすくなった方は、乳児期や学童期に学校以外で牛乳を飲まなかったり、思春期に入ってほとんど乳製品を摂取していなかったりすると、ラクターゼの量が減少して分解能力が低下してしまったことが原因です。

牛乳が好きで小さい頃から乳製品を摂取していると、大人になっても乳糖を消化する機能が衰えず、お腹がゴロゴロすることが起こりにくくなります。

しかし、北欧の人を除いて、成長と共にラクターゼの生産量が減るため、大人になって大量に牛乳を飲むとお腹がゆるくなることがあるそうですが、1パック以上の牛乳をガブガブ飲まない限りは、症状がでることは少ないようです。

また、牛乳アレルギーは、ラクターゼの欠乏が原因ではなく、牛乳のタンパク質にアレルギー反応が起きる症状なので、同じものではありません。

乳糖不耐の種類

  • 先天性乳糖不耐:生まれ持った体質(ラクターゼの欠乏)による症状
  • 後天性乳糖不耐:ラクターゼの減少によって現れる症状

乳糖不耐(症)の場合、乳製品を完全に避けるべき??

乳糖不耐(症)の場合、牛乳を摂取すると、下痢を起こしてしまう。

それなら摂取しない方がいいのではと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、答えは「NO」です。

乳製品には体に良い栄養素がたくさん含まれているだけではなく、乳糖は温めたり、乳製品に加工したり、調理に使うことで、乳糖を分解しやすくしたり、含有量が減らすことが出来るので、乳糖不耐が起こりにくくなります。

ただし、極端に強い症状が出る方は、医師や栄養士の方の指導を元に摂取してください。

乳糖不耐の方におすすめの牛乳の飲み方

ダイレクトに牛乳を飲むと症状が出る方は、下記の方法で、症状が軽減されることがあります。

乳糖をカットした牛乳を飲む

お腹がゴロゴロするという方向けに乳糖をあらかじめ分解し、通常の牛乳に比べ約8割の乳糖をカットしたものや、赤ちゃんのための無乳糖ミルク(ノンラクト)や乳糖をカットした(ラクトレス)などもあります。

ただし、赤ちゃんに与える場合は、医師の指導に従って使いましょう。

一度に飲む量を少しずつにする

一度にたくさん飲むと乳糖の分解にラクターゼがたくさん必要になるので、少しずつ数回に分けて飲むことで分解しやすくなります。

また、飲む時は、冷たい牛乳ではなく、レンジなどで温めた牛乳を飲むと腸への刺激も弱まります。

ヨーグルトやチーズなどの乳製品で代用する 

ヨーグルトやチーズは、乳糖不耐が起こりにくいと言われています。

ヨーグルトは乳糖が乳酸菌により発酵される過程で分解されることで減少し乳酸に変化します。

また、チーズは製造過程でホエーを排除する時に乳糖も排除されるので、乳糖の含有量が少なくなります。

そして、乳酸菌には腸内環境を整えたり、消化吸収を助けてくれる作用があるので、発酵食品のヨーグルトとチーズは、乳糖不耐の方におすすめです。

飲料や料理に牛乳をプラスして使用する

コーヒーやココアに混ぜて飲んだり、グラタン、スープなどに混ぜて温かい状態になることで消化酵素の働きが低下するのを防ぐとともに、乳糖が分解されやすくなり、乳糖不耐の症状が出にくいと言われています。

毎日飲む習慣をつける

毎日飲み続けることで乳糖分解性の腸内細菌が増えて腸内環境が改善され、乳糖の分解や代謝を増進できることが期待されます。

ラクターゼの生成を促進する唯一の方法は、より多くの乳製品を食べることで、乳製品を摂取していない人に比べて6~8倍のラクターゼ酵素を持っているという専門家もいます。

また、乳糖不耐の症状に悩まされてない方たちは、今のうちからラクターゼを減少させないようにすることで将来、症状が出るリスクを減らすことができます。

乳糖不耐は、上手に乳製品を取り入れることで症状が緩和される

最後に

私たちは、体内で生成できない栄養素を食事によって補わなければなりません。健康を維持していくためには、バランスよく様々な食材を摂取をする必要があります。

牛乳や乳製品は、カルシウムが豊富です。カルシウムは、体内に貯めておけないので、毎日の食事に取り入れることが大切です。

小魚や小松菜などで代用してカルシウムを補給するのも良いかと思います。

自分の体質を知り、少しずつ乳製品を摂取して上手に乳糖不耐と付きあっていきましょう。