12月~5月にかけて、スーパーなどでよく出回るようになるいちご。つやのある真っ赤な実が食欲をそそります。
そのままではもちろん、ケーキの飾り付けやジャムなどに加工してもおいしくいただけます。ビタミンCも豊富で、美容と健康にもよい食べ物です。
そんないちごですが、スーパーで買って保存しておいたとき、いちごの表面に黒い斑点ができていたことはありませんか?
楽しみにとっておいたいちごだけに、食べられるのか心配になりますよね。
今回はその黒い斑点の正体と、いちごの正しい保存方法についてご紹介します。
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いちごの表面の黒い斑点の正体は何?
購入したときには問題がなかったのに、いつの間にかいちごの表面にできている黒い斑点。
結論から言うと、この黒い斑点の正体は「カビ」です。
そもそも、いちごはデリケートであるため、他の野菜や果物に比べて傷んだりカビが生えやたりしやすい食品ではあります。
数あるカビの中でも、いちごの黒い斑点の原因として考えられるのが「ボトリティス・シネレア」と呼ばれるカビの一種です。
別名を「灰色カビ」といい、きゅうりやトマトなどの野菜や、みかんなどの果物でも繁殖しやすいカビです。
いちごにこのカビが付いてしまう理由
いちごにカビが生えてしまう主な原因としては、水分・温度変化・食品にできたキズや傷みなどがあげられます。
いちごが収穫されてからパック詰め、配送、納品、陳列をされる過程で、いちご同士がこすれたりつぶれたりしてキズや傷みが生じることがあり、これがカビの原因になります。
また、購入後に洗ったいちごに水分が残り、カビが発生することもあります。
さらに、カビは温度変化によっても繁殖する場合があります。
そのため冷蔵庫に保存していたとしても、冷蔵庫の開閉などによって起きる温度変化がカビの発生に影響する場合もあるでしょう。
いちごの冷蔵庫での保存方法
いちごの保存期間は、常温で1~2日、冷蔵でも3~4日程度といわれています。
いちごのカビを防止し、少しでも長持ちさせるための保存のポイントは、次の3つです。
- いちごは食べる直前まで洗わない。
- 購入したらパックから取り出し、清潔なフタ付き容器に移し替える。
- いちごが重ならないように、ヘタを下にして並べる。
まず、水分が残るとカビの発生原因となります。そのため、購入したいちごは食べる直前まで洗わずに保存しましょう。
次に、いちごが入っていたパックには、汚れや目に見えないカビがついている可能性があります。
また、いちご同士がこすれたりぶつかったりしやすく、傷みの原因にもなります。
そのため、いちごを購入したら、清潔なタッパーなどのフタ付き容器に移し替えてください。
最後に先ほども触れたように、いちごは非常にデリケートで痛みやすい食品です。
そのため、容器の中で重なっていたり、いちごの先端が下になったりしていると、簡単につぶれてしまいます。
いちごの見た目の美しさを守り、カビを防止するためにも、いちごの入れ方にも注意してください。
以上のポイントをおさえて、いちごを冷蔵庫で保存してください。
ただし、いちごの状態や販売されるまでの環境によって、カビや傷みの生じやすさには差があります。
正しい方法で保存したうえで、食べる前にもいちごに異常がないか確認してください。
カビが付いてしまったいちごも食べられる!?
野菜や果物が腐敗してしまった場合は、傷んだ部分だけを取り除いて食べることもあります。
しかし、カビの場合は根を張って増殖するため、表面に見える部分だけを取り除いても完全には除去できません。
また、生のままはもちろんですが、カビは加熱しても死滅しない場合があります。そのため、いちごのカビが付いた部分を取り除いてジャムなどに加工したとしても、食べることは控えることをおすすめします。
また、カビは胞子を飛ばして繁殖するため、同じパックなどにはいっていたいちごも注意が必要です。
カビが生えていないか注意して確認し、よく洗ってください。
できれば、パックごと食べることを控えたほうがよいでしょう。
カビが付いてしまったいちごは味も落ちている?
いちごにカビが生えてしまった場合も、カビが少なければいちご自体の味に大きな変化が感じられないことも多いかもしれません。
そのため、いちごを食べてしまってから他のいちごにカビが生えていることに気付いたなんていうこともあり得ます。
しかし、カビが発生していればカビ臭いニオイが出ますし、当たり前ですがカビ自体はカビそのものの味がします。
カビが少量であれば変化に気付かない場合もあるかもしれませんが、確実にいちごにカビがついていることが分かっている場合は、食べることを控えたほうがよいでしょう。
まとめ
いちごの表面にできる黒い斑点の正体が「カビ」であることをご紹介しました。
冬から春にかけて特においしくいただけるいちごですが、非常にデリケートなのが難点でもあります。
おいしいいちごをカビから守り少しでも長持ちさせるために、保存のポイントをおさえて正しく保存しましょう。