ジェラートといえば、独特の食感を持つどちらかと言えば氷の食感に近い物。
対して、ソフトクリームは甘いクリームと柔らかな食感の双方大人気の食べ物ですが、実は意外と知らなかった見た目や味以外の小さな違いがあったのです。
今回はそんな意外と知らないジェラートとソフトクリームの違いについて紹介していきます。
原料の違い
まずは原料から見て行きましょう。
ジェラートの原料は、果汁や果肉、牛乳や砂糖を混ぜたものです。
対して、ソフトクリームは、原材料はアイスクリームとほぼ同じで牛乳や乳製品で作られています。
歴史の違い
次に、ジェラートとソフトクリームそれぞれの歴史を見て行こうと思います。
ジェラートの歴史
実はジェラートの存在は、一番古い物で『旧約聖書』に載っているのです。
旧約聖書中に登場する長老達が口にしていたシャーベットのような氷菓こそがジェラートの起源だとされています。
旧約聖書に登場するということはキリストが生まれる以前のお話ですので、私たちが想像しているよりも古くから存在している物のようです。
ソフトクリームの歴史
ソフトクリームもジェラートと同様に近代的に感じますが、実は紀元前2000年の中国が発祥という説が最も有力なのです。
当時始まったばかりの家畜の乳搾りで取れるミルクは、現在のように誰でも気軽に飲めるものではなく、非常に貴重な物だったのです。
そして、そのミルクを雪で冷やし柔らかく固めたものがソフトクリームの起源だとされています。
製造方法の違い
続いて、製造方法がどう異なっているのかを見ていきましょう。
ジェラートの製造方法
ジェラートは、空気の含有量がアイスクリームとは決定的に異なっています。
通常のアイスクリームの空気含有量は60%以上の物がほとんどですが、対してジェラートは空気含有量は40%以下なのです。空気含有量が低ければ低い程、味が濃厚になり口溶けもまろやかになってくれます。
ソフトクリームの製造方法
ソフトクリームは、『ソフトクリームフリーザー』という、1931年に掃除機のモーターを元に開発され改良を重ねて来た専用の機械の中で高速撹拌(高速でかき混ぜる事)し、一定の柔らかさになった時点で完成です。
ソフトクリームは一般的に空気の含有量が30%から80%と言われていますので、ソフトクリームの方が空気含有量が多いためジェラートの溶けるような食感とは少し異なった、柔らかでまったりとした食感となるのです。
ソフトクリームとジェラートの大きな違いでもあった食感の秘密は、空気含有量に理由があったのです。
終わりに
一見してみると全く違う種類の物に見えるソフトクリームとジェラートも、蓋を開ければ空気の含有量が大きな決め手であるなど想像出来ませんでしたよね。
ぜひ、これを機会にジェラートとソフトクリームを食べ比べてみて、それぞれの持つ独特の食感と味を楽しんでくださいね。